最近、「家族にはあんまり相談してなくて…」って小さな声で話してくれる人、けっこう多いなぁと感じます。
表向きは笑って過ごせている日でも、
心のどこかで
「ほんまにしんどくなった時、頼れる大人っているかな…」
って、ふと不安になること、ありませんか。
親と仲が悪い、とか
親が嫌い、っていうハッキリした言葉じゃない。
でも、安心して甘えたり、弱音を見せたりするのはちょっと難しい。
そんな「親には頼りにくい」感覚って、
言葉にしにくいけど、たしかにここにある気がします。
今日は、ニュースになっている若者支援の取り組みと、
スマイルラボみたいな居場所のことを、
いっしょにそっと眺めてみたいなと思います。
親に頼れない若者を支える新しい動き
ここ数年、「親に頼れない若者」をキーワードにした支援が、少しずつ増えています。
たとえば、休眠預金(長く動いてない預金)を使って、
親に頼れない若者の「独り立ち」を応援する助成事業があります。
そこでは
・相談にのって、そばでついて歩いてくれる「伴走支援」
・住む場所を見つける手伝い
・安心して過ごせる居場所
・就労のサポート
など、いくつかの要素を組み合わせて、その地域で支え合う仕組みをつくろうとしています。
「一つの団体が全部やる」じゃなくて、
地域のいろんな機関とつながりながら、
若者がチャレンジしやすい環境をつくっていこう、という考え方です。
なんか、パズルをみんなで完成させていくみたいで、ちょっといいなと思いました。
もうひとつ、国の制度として始まった取り組みでは、
児童養護施設や里親家庭などで育った人だけでなく、
虐待経験があっても公的支援につながらなかった若者も含めて、
「親に頼れない若者」を幅広く支えることを目指しています。
年齢の上限を設けず、自立のための相談や支援を続けていけることが特徴とされています。
「18歳を過ぎたらもう自己責任ね」と切り離されてしまいがちな中で、
少しずつですけど、「大人になるまで見ておしまい」じゃない支援が広がってきているようです。
「居場所」「住まい」「仕事」をまとめて支える取り組み
民間のNPOでも、親に頼れない若者を支える動きが広がっています。
たとえば、ある団体では、親や身近な大人を頼れない15〜25歳の若者を対象に
・ふらっと来られる「居場所」
・安心して暮らせる「住まい」
・少しずつ働く練習ができる「仕事」
の3つの柱で支援をしています。
さらに、生活に困っている18〜25歳の若者に、
一定期間の家賃補助と、日々の伴走支援をセットで提供するプロジェクトも始まっています。
「お金を渡して終わり」ではなくて、
家賃を支えながら、一緒に手続きや仕事探しを考えたり、
困ったときに相談できる人が近くにいる形をつくろうとしているのが印象的でした。
また、LINEで悩みを相談できる窓口を運営し、
「今日食べるものがない」といった緊急の声に、
食糧支援や現金給付を組み合わせて応えている団体もあります。
どれも派手な支援ではないかもしれません。
けれど、
「今夜寝る場所がある」
「お腹がすいて苦しい状態から、とりあえず抜け出せる」
「弱音を送ったら返事をくれる誰かがいる」
その一つひとつが、
「もうちょっとだけ生きてみようかな」と思えるきっかけになるのかなぁと思います。
スマイルラボも「ほどよい距離の居場所」でありたい
じゃあ、自分の生活の中で、
こういう支援とどうつながっていけばいいんやろ…?
そう考えたときに、
就労継続支援B型の事業所も、そのひとつの「居場所」なんだと思っています。
スマイルラボには、
・イラスト制作
・Web制作
・アクセサリー制作・輸出
など、手を動かすお仕事があります。
「がっつりバリバリ働く」というよりは、
その人のペースで、体調やメンタルと相談しながら、
少しずつ「働くリズム」を練習していく場所です。
正直なところ、
仕事そのものよりも、
・朝ここに来たら誰かが「おはよう」と言ってくれる
・しんどい日は、あんまりしゃべらなくてもそっと見守ってもらえる
・家とも学校とも違う、ちょっと安全な空気の中で過ごせる
そんな「空気」や「距離感」がいちばん大事なんちゃうかな、と思う日もあります。
親には話しにくいことでも、
スタッフや、同じように特性やしんどさを抱えている仲間になら、
ぽろっと言えることってありますよね。
「全部わかるよ!」とは言えないけれど、
「それ、しんどかったなぁ」と一緒にうなずいてくれる人がいるだけで、
心が少し軽くなることもあります。
「頼れる人」が家族じゃなくてもいい
ここまで書いてきましたが、
べつに「親と仲良くしなくていい」という話がしたいわけではありません。
親に相談できている人は、それはそれでとても大事な関係だし、
いつか少しずつ話せるようになっていく、というケースもきっとあります。
でも、
・親のほうがしんどそうで、これ以上負担をかけたくない
・そもそも一緒に暮らしていない、連絡を取っていない
・仲は悪くないけど、メンタルの話はどうしても伝わらない
そんな人も、たくさんいます。
そのときに
「親に頼れないわたしはダメなんや」
と自分を責めてしまうと、しんどさが二重になってしまいます。
ほんまは、頼れる人が家族じゃなくてもええはずなんですよね。
・福祉の相談窓口の職員さん
・NPOのスタッフ
・就労支援事業所の支援員
・オンラインの相談先の誰か
そういう、「血がつながっていないけど、味方でいてくれる大人」が、
そばにいてくれる社会のほうが、やさしい社会なんやと思います。
スマイルラボも、
そんな「ほどよい距離の大人」や「居場所」のひとつであれたらええなぁ、と
いつも思いながら、日々の支援をしています。
居場所は一つじゃなくていいかもしれません
もし今、
「親にはあんまり本音を言えてないな」
「頼れそうな人、すぐには思いつかへんな…」
と感じていても、
それだけで未来が真っ暗、ということではありません。
・地域やNPOの若者支援の取り組み
・オンラインの相談窓口
・就労継続支援B型みたいな、ゆっくり働ける居場所
こういう「小さな居場所」を、
いくつかポケットに入れておくようなイメージでいてもらえたらいいな、と思います。
しんどくなったときに、
その中のどこか一つに、そっと手を伸ばしてみる。
それくらいのゆるさで、十分やないかなぁ。
居場所は、一つじゃなくていいし、
途中で「ここは合わへんかも」と感じたら、
別の場所を探し直しても大丈夫です。
「安心して息ができる場所」を、
一緒に少しずつ増やしていけるとええですね。
そんなふうに考えてみるのも、ひとつの方法かもしれません。
